STAGED TRAINING
段階別研修
キャリアプラン
じぶんに合ったキャリアプランをデザインする
当院では、日本看護協会の提唱するクリニカルラダーシステムおよびマネジメントラダーシステムに準拠した教育を採用しています。
各段階でメニューが細分化され、臨床の看護技術の熟達度に応じて教育内容を決めています。
各段階で必ずジェネラリスト研修が実施され、実践だけでなく理論や倫理観など、
効率的かつ着実に総合的な臨床看護能力を学び、身につけることができます。
また、このラダーシステムは必ずしも一本道というわけではありません。
あなたが思い描く理想の看護師像、ワーク・ライフ・バランスの志向などに合わせて、自分でキャリアプランをデザインしてみてください。
実際にそれぞれのルートを辿って、日々研鑽を積んでいる先輩ばかりです。
クリニカルラダーシステム
クリニカルラダーの各段階に応じた臨床実践能力を身につけられるよう、段階的な研修プログラムを提供しています。
特に、看護過程やマネジメントについては、それまでの経験や学びを活かして、
積み重ねていくことのできる研修を企画し、年間延べ1,200名前後の看護師が参加しています。
さらに、当院の専門看護師・認定看護師による研修も実施しており、
質の高い看護を実践するために必要となる知識を習得できる研修が企画されています。
教育体系図
先輩インタビュー
Gさん(2017年入職)
手術直後の患者さんを担当する不安
私は現在心臓血管外科の病棟で勤務しています。心臓血管外科では周術期の患者さんに対して術前の準備や、術後の呼吸・循環管理、リハビリテーション、退院後の生活を踏まえた支援を行っています。入職当時は、侵襲の大きな手術を受けた手術直後の患者さんに関わることに不安の大きい日々を送っていました。しかし、ケアやリハビリを患者さんとともに行うことで患者さんが回復し、今までのような生活を送れるようになる姿を見ることで、楽しさや喜びを持てるようになりました。また、患者さんを取り巻く様々な職種とひとつのチームとなり、患者さんやご家族の生活の再構築を支援することにもやりがいを感じています。
意識が変わったリーダー研修
昨年はリーダー研修に参加しました。研修を終えた後の病棟でのリーダー経験を通して、リーダーとしてもメンバーとしても患者さんによりよい看護を提供するために、チームの一員として自分には何ができるのか、何が必要なのかを意識しながら日々の看護業務に従事することを心がけるようになりました。ひとりでも多くの患者さんが安心した入院生活を送り、元気にこれまでの生活に戻れるような関わりのできる看護師を目指しています。患者さんの個別性を踏まえた上で、生活者としての患者さんを尊重した看護を提供できるように、次のレベルへのキャリアアップに向けて研修への参加や自己研鑽を行っていきたいと思っています。
Uさん(2015年入職)
生死をさまよう患者さんを目の前にして
私は入職して6年目になり現在高度救命救急センターで勤務しています。これまで約5年間一般病棟に勤務していたため、異動したばかりの頃は様々な病態の患者さんが入院しており、また昼夜を問わず次々と患者さんが運び込まれてくる緊迫した光景に圧倒されました。事故や急変により生死をさまよう患者さんを目の前にして緊張の毎日ですが、呼吸器を装着していたり鎮静状態にあった患者さんが回復し、話をしたり歩いたりできるようになるのを見たときは、看護師としてのやりがいを感じます。救命病棟では患者さんの超急性期から慢性期に至るまでの回復過程に一番近くで携わることができるということが魅力だと思います。受傷直後は、ショックを受け動揺している患者さんやご家族もたくさん見受けられます。私は、そのような患者さんやご家族に寄り添い、心のよりどころになれるような看護師になりたいと考えています。
熟練の知識や技術を持った先輩方の指導
高度救命救急センターには認定看護師や専門看護師など熟練の知識や技術を持った先輩方がたくさんいて、指導体制が整っています。また、当院ではクリニカルラダーに沿って様々な研修があり、自己の実践上の課題を考えながら必要な研修を選択し、段階的に受講することができます。私自身も看護実践の場面での疑問は先輩に教わり、院内研修を計画的に受講することにより、レベルアップできるように取り組んでいます。今後は研修で学んだ成果を部署で還元きる立場になれるように研鑽を積んでいきたいと考えています。
Hさん(2003年入職)
出産に関わる一方で・・・
私は助産師として入職し、現在は周産母子センターと婦人科の病棟で勤務しています。周産母子センターでは、様々な母体合併症や切迫早産等のハイリスクの妊娠・分娩管理、早産や合併症で集中治療を必要とする新生児の管理を行っています。また、婦人科では良性疾患に加え、悪性疾患に対する、手術、放射線療法、化学療法などによる標準的な治療や、不妊症に対して体外受精・胚移植を中心とした生殖医療が積極的に行われています。産婦人科では、出産に関わる一方で、生殖器の喪失というボディイメージの変化や、不妊治療というナーバスな側面に対しての介入が必要であり、個々の患者さんの思いや背景を大切に患者さんと関わっています。
患者さんやご家族と向き合い感じる大切なこと
私はこれまで、産科病棟、小児科病棟、NICUに勤務し、緊急帝王切開や超早産児の分娩、胎児異常等、様々な厳しい状況に直面する患者さんやご家族と向き合う機会が多くありました。このような中では、状況を適切に判断し、安全に対応できる知識や技術が必要です。それに加えて、患者さんや家族の置かれた状況を理解し寄り添い、精神的にサポートすることが重要だと感じています。そのために、患者さんの表情や様子から思いを汲み取ること、スタッフが同じ視点を持ちケアができるようにNICU等の各フロアとの連携を積極的に図ること、患者さんの家族を含めた看護を展開することを大切にしています。患者さんとご家族の不安が少しでも軽くなり、全ての赤ちゃんが健やかに成長することを願って、産婦人科医師・新生児科医師など院内の職員や地域の母子保健担当者など多職種と連携し、チームでのサポートに取り組んでいます。
Yさん(1999入職)
多角的視点、実践を俯瞰的にとらえる大切さ
私は、入職後、小児科、NICU、産婦人科、手術部を経験して、現在は、小児科病棟で内科・外科疾患、各成長発達段階の子どもの看護を行っています。助産師として、周産期分野のみでなく、複数の部署看護を経験することで、大学病院で働く助産師の役割や責務、多角的視点の重要性を改めて感じます。当院は、院内研修をはじめ教育プログラムが整備されているため、自己の段階に応じた集合教育を受講できます。研修による座学、グループワークを通して、自己理解を深め、普段の実践を俯瞰的にとらえ、看護の意味づけをしたり、次なる課題に気付かせてもらえます。
子どものサインをキャッチする
小児科病棟で働く現在は、子どもの見えにくい感情、うまく言葉で表現できにくい感情をどのように引き出していけるかと日々模索しています。子どもの世界を知るために、子どものサインをキャッチするアンテナを高くして、頑張っていることを意味づけしながら、自信や達成感、次の活力につなげていけるように、子どもの力を大切に看護しています。いつも子どもを中心に、ご家族、医師、多職種とチームを組みエンパワメントしていきたいです。今は、力いっぱい闘っている子どもたちの安全基地をつくり、子どもたちとそのご家族にいつもより添える存在になりたいです。初心を忘れずに看護していきたいです。