シームレスな看護の提供
病院外での看護実践
転院時の同行や退院前後の自宅訪問など、看護職が病院外に赴いて看護を実践します。例えば、循環器内科病棟に入院した心不全を持つ患者さんに対しては、セルフモニタリングしながら自宅での療養が継続できるように、退院前の自宅訪問を行います。訪問時は、患者さんやご家族、かかりつけ医師・訪問看護師など、退院後の療養支援者と自宅環境を確認し、入院中の患者さんへの指導内容などを共有して連携した療養指導につなげるためのカンファレンスを行います。また、循環作動薬を投与しながら自宅での生活を希望される重症心不全の患者さんや補助人工心臓を装着する患者さんにも自宅訪問を行っています。
私たちは、患者さんやご家族が、住み慣れた地域で、充実した生活を送ることができるように、今後も取り組んでいきます。
I 病棟と外来の一元化
外来や病棟という、看護単位の枠組みを超えた在宅療養支援に取り組んでいます。病棟に所属する看護職が、外来業務に従事することで継ぎ目のないシームレスな看護を提供します。外来と病棟、そして、地域への継続看護を強化し、患者さんの健康増進や重症化予防を図り、継続したケアを地域につなげることができます。
例えば、退院後、通院しながら化学療法を受ける患者さんに対しては、セルフケア支援や在宅サポートサービスの調整など、医療チームと連携し、社会資源を活用しながら支援します。また、外来受診で医師から病名告知や治療の説明が行われる場に、看護職が同席し、患者さんやご家族の意志決定を支援しています。
患者さんやご家族との対話を繰り返しながら、1人ひとりの思いに寄り添う看護の提供を目指しています。